拝絹(はいけん)

前回の “えり” の話題関連で、衣服のお話しです。

拝絹(はいけん)は、ATOK ですら、一発で漢字変換ができない用語であり、おそらく初めて聞いた方も多いと思います。もちろん筆者も初めて聞きました。

この拝絹ですが、ネットで調べても微妙な表現が多く、わかりづらいものが多くありました。

一番妥当だと思われる説明は、goo の国語辞書でした。

燕尾服(えんびふく)・タキシードなど、男子礼服の襟の身返しを覆い飾る絹織物。拝絹地。
goo 国語辞典 – http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn2/173669/m0u/

手物とにライセンスが OK な画像がないので、Google で “拝絹” と画像検索したときに出てくる画像を参考にしてください。画像で襟がてかてかしている部分です。

ネットではこの拝絹がついた襟自体を拝絹と表現しているサイトもありましたが、国語辞典を見る限り、襟について絹自体を拝絹と呼ぶようです。

襟と衿

なぜか技術系のサイトなのに一発目が漢字の話題です。

“えり” を漢字変換すると、”襟” または “衿” に変換できることがわかると思います。

この違いは何だろうと思い、ネットで調べてみました。

最終的な結論は、衣服の “えり” などと使う場合は、”襟” を使い、
和服の “えり” という場合は、”衿” を使用するということでした。

“襟”、”衿” 両方とも衣服において、首を取り囲む部分に取り付けられているものを意味します。(難しく表現しましたが、皆さんが普段みている “えり” の部分ですね)

漢字自体を調べてみると、”襟” は常用漢字で “衿” は常用漢字ではありません。
そのため、通常 “えり” を漢字で表す場合は、”襟” を使用します。

ただし、和服の “えり” と表現する場合は、”衿” が使用されることが多く、暗黙的なルール?用語?のようなものとなっているようです。

参考:
襟 – Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A5%9F

襟と衿の違いについて | テーラーメイドの冒険
http://www.firstexperience.jp/blog/?p=709